いつまでも愛着のある家に住み続けるためには、定期的なメンテナンスが大切です。砂やホコリなどでダメージを受けやすい外壁についても、塗装をすることでキレイな状態に保つことができます。
ただし外壁塗装を依頼するときには心配なこともあります。それは、「どのくらいの時間がかかるのか」、「どんな工程で行われるのか」ということです。
そこで今回は、外壁塗装する場合の流れについてわかりやすく紹介します。それぞれの工程についてのおおよその期間についても紹介していますので、興味のある方は是非はぜひこの記事を参考にしてください。
1.おおよその工事期間は?
外壁塗装は、依頼する業者によって期間が異なる場合もあります。また、外壁の修復が必要なときや天候不良で作業が進まないときには、期間が延びる可能性があることも覚えておきましょう。
そのため、限られた期間までに作業を完了させてほしいときには、余裕を持ったスケジュールを提案するようにしましょう。
通常、最初の工程から最後の明け渡しまでは2週間前後です。もし、作業の期間があまりにも短いときには、乾燥していない状態で施工していたり、中塗りなどの作業を省略していたりしているケースもあるので注意しましょう。トラブルを避けるためにも、施工前にどのような流れで作業が進むのか、細かく業者に確かめておくことが大切です。
業者にまかせっきりではなく、自分の手で確認することも依頼主としては重要なことです。
2.施工前にするべきこと
作業をする前には、近隣住民へのあいさつが必要です。期間中はにおいや騒音などによって近隣住民に負担をかけてしまうこともあるので、同意を得てから施工に取りかかります。
近隣住民には伝えることは以下の3つです。
・外壁塗装の期間
・毎日の作業時間
・休日の工事の有無
あいさつ回りが終わると、作業を開始します。
3.安全に作業をするためには足場の組み立てが重要
安全に塗装するためには、足場の設置が必要です。また、塗料が近隣住民の敷地に飛び散らないようにネットを取り付けます。業者によって異なりますが、足場の作業は丸一日の時間が必要です。
4.外壁の汚れを落とす
足場を設置したあとは、外壁の汚れを落とします。外壁は雨や風、太陽による紫外線などの影響を常に受けているので、長年の汚れが付着しています。そのため、塗装をする前に必ず汚れを洗い流さなければなりません。
外壁に関しては高圧洗浄で汚れを落とします。150キロの圧力で洗浄できるマシーンを使用することで、ガンコな汚れも一瞬で取り除くことが可能です。
洗浄したあとは乾燥させる必要があるので、通常は丸一日をかけます。ただし、汚れがひどい場合には2日以上かかります。洗浄中は、水が室内に入らないために窓がしっかりと閉まっているのかを確かめておきましょう。
5.下地処理をして作業しやすい状態にする
洗浄を行ったあとは外壁の状態を確かめます。高圧洗浄でも塗膜やサビなどを落とすことができないので、外壁の隅々をチェックし、汚れがあればスポンジなどを使って汚れを除去することが必要です。また、「クラック」と呼ばれる壁のヒビ割れが生じているときには、セメントフィラーなどを使って補修します。
下地処理は1日で終わりますが、修復箇所が多いときには数日を要することもあるので注意が必要です。
6.養生をする
下地処理が終わったあとは養生をします。養生とは、飛び散った塗料がバイクや自転車、花壇などに付着しないようにビニールシートで覆うことです。養生をしっかり行うかどうかで仕上がりが変わることもあるので、注意して作業します。
7.塗装する
養生が終わったあとは塗装です。通常は3回にわけて塗るので数日かかります。具体的な塗装内容は以下のとおりです。
7-1.下塗りをする
下塗りは、化粧における下地クリームのようなものです。上塗りで使用する塗料が、外壁にしっかりと密着できるようにするために下塗り作業をします。下塗り作業を怠ると、上塗りの塗装がすぐにはがれることがあるので必ず行います。
7-2.中塗りをする
中塗りと上塗りについては同じ塗料を使用します。すべての塗料には、メーカーが定めた塗布量があります。基準を満たしていないと外壁がすぐに劣化する恐れがあるため、2回に分けて塗装しなければなりません。
7-3.上塗りをする
中塗りの作業が終わったあとは外壁を乾燥させます。その後、3回目の塗装作業を行います。通常は、3回で終わりますが、劣化の激しい外壁を塗装する場合には、4回行うこともあります。
8.業者と顧客の双方で仕上がり具合を確かめる
塗装が終わった後は、仕上がりを確かめます。外壁の塗り残しやムラがあれば再度塗り直しが必要です。また、塗料がはみ出していたり、余計な部分に付着していたりする場合にはシンナーで細かく拭き取ります。
業者の現場責任者と依頼主によって確かめた後は、足場の解体や清掃です。すべての作業が終わった後は引渡しをします。
すべての作業が終わった後は、近隣の住民へ工事の終了のあいさつ回りをします。塗装業者が行うところもありますが、場合によっては依頼主が自らあいさつ回りをすることもあります。
9.まとめ
外壁塗装は一般的に2週間前後です。ただし、外壁の状態や天候によっては工期が延びることもあります。開始前には、どのような流れで進むのかを確かめておくことで、安心して任せることができるでしょう。
外壁塗装を行えば、キレイな状態へとよみがえらせることができます。工事の際にはついつい全てを業者に任せがちですが、流れに任せるだけではなく、ご自身での細かな確認をすることも重要なことです。
満足のいく仕上がりを目指すためにも、おおまかな外壁塗装の流れを把握しておきましょう。